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月読(つきよみ)の家
NEW!
家族の健康の為に食材にこだわるように、住まいの材料や工法にもこだわり抜きました。
住宅密集地に建つ準耐火建築物ですが、構造材を現し化学工業製品を極力排除した無垢の木と漆喰のすまいです。
ご家族が健やかに暮らし、友が集い、地域においても年を重ねるほど愛され、味わいの増すようなすまいとなることを願っています。
1階から3階を生活シーンに合わせてゾーニングし、月見台へ至る階段によってつなぎました。



[ すまいの表情 ]

昔ながらの住宅が数多く残る静かな住宅街の一角。外観は、住む人のプライバシーを守りながらも、くらしの表情がさりげなく伺えるようなやわらかな表情や、年を経るほど味わいを増す上質な素材感を大切にしています。
建物のまわりの空間は、敷地に昔からあった石や樹木を中心に、季節によって表情を変える落葉樹やハーブを取り混ぜながら、新たな小さな自然の生態系を生み出しました。

[ 玄関ホール ]

扉を開けると、細長い土間。道路からの光をいっぱいに取り込み、格子戸を通して奥の部屋へ届けます。正面は玄関収納の扉。柿渋染めの和紙は日光の作用で少しずつ色を増してゆきます。


[可変性を楽しむもてなしの空間 ]

1階は友人や家族の集いの場としました。ゲストルームとフリールーム、玄関ホールを連続させて、格子戸と襖によって空間の可変性を楽しみます。
準耐火建築物でありながら、燃え代設計により、構造体である柱、梁を現わすことができました。
木部には松墨の油を塗り込むことでしっとりとしたツヤが生まれ、壁のしっくいとのコントラストを際立たせています。

左上:フリールームから玄関を見る
左中:ゲストルームからフリールーム、玄関を見る
左下:ゲストルーム
右上:フリールームから格子戸を通して玄関を見る。
右下:玄関から格子戸を通してフリールーム、和室を見る

[ 光が降り注ぐLDK ]

2階は、ダイニングの吹抜けを中心とした、光と風、気配と言葉が通い合う伸びやかな空間。窓から差し込む光が、時間によって表情を変えていきます。家族のくつろぎの時間を過ごす空間は、土佐漆喰の壁に南部栗のフローリングで、温もりのある空気感を大切にしました。キッチンはオールステンレスで実用性と機能的な美しさを追求しました。

[ 読む空間 ]

階段ホールの踊り場には夫婦それぞれの書斎を設けました。階段空間は単なる移動の場ではなく、読むための機能と意味を持った空間です。ダイニングの一角には家族が共同で使う書斎を設けています。

左:中2階の書斎中:中3階の書斎右:ダイニング横の書斎

    
[ 月を見る ]

3階からさらに階段を登りきった先には、遠く街並みを越えて見渡せる月見台を設けました。多忙な日常の中で、月を見るためにだけに階段を昇ります。

左:3階より月見台へ至る階段を見る
中、右:月見台より



  
[ 小さな空間だからこそ素材にこだわる ]

3階はプライベートなフロア。やすらぎの時間を過ごす小さな空間だからこそ、一層手触りの良さや素材の確かさにこだわりました。
洗面室と浴室の壁は水に強く抗菌性も高い能登ヒバ。独特の爽やかな香りが楽しめます。高野槇の浴槽は、入浴後毎日たんねんに拭きあげられ風があてられています。

    
月読の家 住まいのシーン


[概要]
用途:専用住宅
工事種別・新築
構造:木造3階建て
延べ面積:132.9u
施工:宏聞建設工業
撮影:絹巻豊
     ※アトリエ・フーガ


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